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- 総合工学プログラム
量子物性理論研究室
ナノスケールの世界における量子現象を研究
- 研究キーワード
- 開放量子系
- 量子散乱状態
- 量子デバイス
- 厳密解


当研究室では、ナノスケールの半導体デバイスにおける量子現象を理論的に研究しています。金属の電気伝導理論としてはオームの法則が有名ですが、極めて微細なデバイスでは、この法則が成り立つとは限りません。例えば、量子点接触と呼ばれるナノスケールの接合では電気伝導度として特殊な離散値が現れたり(伝導度量子化)、開放型量子ドットと呼ばれるデバイスでは電圧を上げると電流が減少したり(負性微分伝導度)、古典物理学では説明できない現象が起こります。これらは、電子の量子力学的性質や、クローン相互作用を考慮することで説明できます。
「なぜそのような現象が現れるのか」ということを理論的に追求し、未知の現象を予言することを目標としています。
西野 晃徳准教授Nishino Akinori[工学部/物理学教室]
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「量子力学の可能性」を実感してほしい
水素原子や光電効果の理解のために約100年前に誕生した量子力学は、半導体デバイスなどの現代技術の基礎を与え、さらに量子計算、量子通信、量子暗号など未来の技術への広がりを見せています。